タヒチのランギロア島とは?
タヒチ島から北東に約350km離れたところに位置する「ランギロア島」は、タヒチの首都パペーテから国内線だと約1時間で到着する島で、240以上の小さな島が連なってできているのが特徴です。
人口は約2,700人で、そのほとんどがアバトル村とティプタ村に住んでいます。
76の島々と環礁から成り立っているツアモツ諸島の中にあるランギロア島は、雲を作ったり留めたりしやすい大きな山がないことから冬の間も含めて晴天率が非常に高いです。
ランギロア島の環状に形成された珊瑚礁である環礁、通称ランギロア環礁はフランス領ポリネシアでは最大、世界でも2番目に大きなものとして知られており、空と陸、美しい海のコントラストに目を奪われます。


タヒチ語で「果てしない空」を意味する「ライロア」が由来となったランギロア島は、その名の通りどこまでも続いているかのように思われる空や海を楽しめる景色が印象的で、一日の中で移り変わる風景を眺めているだけでも忘れられない思い出になるはずです。
晴れの日が多く、1年を通して暖かいことから常にベストシーズンといえますが、ダイビングをする予定の方は何を見たいかで時期を検討してみることをおすすめします。8~10月はクジラ、11月~2月はハンマーヘッド、7~11月はマンタの群れを見ることができますし、6~9月はサメ類の繁殖シーズンです。
ランギロア島の魅力は珊瑚とダイバーの楽園
ダイビングが有名な島であるだけでなく、ピンク色の砂浜が美しいピンクサンドビーチがあり、ロマンチックな雰囲気の中で過ごしたいハネムーナーからも選ばれています。
温暖な海はとても透明度が高いことから「ランギロア・ブルー」とも呼ばれ、ダイバーの楽園としても知られているのです。ドルフィンウォッチングができるほか、イルカと一緒に泳ぐこともできます。また、ダイビングスポットも点在しており、世界でも有数の魚の宝庫ともいえる豊かな海の生き物たちとの触れ合いは素敵な思い出になるでしょう。
ランギロア島は島の外洋から潮が流れ込んでいる特徴を持っており、その流れに身を任せてシュノーケリングするドリフトシュノーケリング・ドリフトダイブも人気のマリンアクティビティです。ゆったりと美しい海底世界を覗いてみてはいかがでしょうか。
穏やかな海である内海のモアナテア、荒々しい海である外海のモアナウリといった二つの顔があることからタヒチの中でも大物遭遇率が高い島なので、クジラやマンタ、イルカなどに出会いたい方もぜひ足を運んでみましょう。


環礁の周りにはモツと呼ばれる無人島も多くあるので、モツでのピクニックを体験してみるのもおすすめです。泳ぎが苦手な方でもモツピクニックで行くビーチや一部のリゾートの遠浅のビーチなら、少し海に足を踏み入れるだけで熱帯魚とたわむれることができます。
ランギロア島といえばガイドブックなどで「ダイバーにおすすめの島」という記載が多いですが、ダイバーでなくても楽しめるリゾート地です。日中のブルーラグーンは写真映え間違いなしですし、水上バンガローからでも十分ラグーンの美しさを堪能することができます。
また、サンセットと共にイルカがジャンプしている姿を見ることができるティプタパスにも足を運んでみてはいかがでしょうか。ティプタパスは環礁の水道であり、外洋と環礁内の潮流が交わり流れが激しいことからダイビングをする場合は初心者では難しいものの、陸上からでもイルカの群れを確認できるスポットがあります。
夜は空を覆い尽くす満天の星を眺めながらのんびり過ごしてみましょう。
ランギロア島のホテル・宿泊施設
タヒチの水上バンガローといえばボラボラ島が有名ではありますが、ランギロア島にも魅力的な水上バンガローがあります。
中級クラスのリゾートホテルやアットホームなホテル、ダイバーの方にも人気が高いペンションなど選択肢が豊富なので、予算に応じて気になるところを探してみてはいかがでしょうか。できる限り宿泊費用を抑えて、その分アクティビティを堪能したいと考えている方には、ペンションがおすすめです。


ランギロア島のグルメ・ショッピング
ランギロア島には、環礁の島で栽培されたブドウを使って作る世界初の「環礁ワイン」と呼ばれるワインがあります。年間の生産数は約4万本と希少性が高いです。
白ワインとロゼワインの2種類があり、白ワインにはオークの樽で寝かせたものや、さっぱりしたもの、甘めのものなどいくつか種類があるので、ぜひお気に入りのものを探してみてください。
また、ランギロアワインのテイスティングができる場所が街中にあるので、ワイン好きな方はぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
ランギロアワインは、ホテルや島内のレストランで提供していますが、置いているか事前に確認しておくことをおすすめします。
それから、ランギロア島があるツアモツ諸島はタヒチの真珠養殖発祥の地なのですが、黒真珠の母貝である黒蝶貝の貝柱「コロリ」を使ったマリネも人気です。ランギロア島ならではの料理を味わいたい方はぜひとも選択してみてください。
タヒチはフランス領ということもあり、フランスパンも定番で非常においしいです。レストランで食事をする際に出てくるので、口にする機会も多いでしょう。フランスパンを使ったサンドウィッチも絶品です。
ショッピングでは黒真珠の専門店のほか、工芸品やパレオなど取り扱っている土産物屋があり、特産品も購入できます。


ランギロア島で知っておきたい情報
物価はタヒチ島と同じくらいかそれよりも少し高い程度です。ローカルなレストランの中には、タヒチならではの料理を食べられるところも多いので、お気に入りのお店を探してみてはいかがでしょうか。
ローカルなレストランなどではクレジットカードを使用することができないこともあるので、事前に両替を済ませて現金を用意しておきましょう。ランギロア島のホテルで両替も可能ですが、レートのことを考えると、タヒチ島のATMなどで両替しておくことをおすすめします。現地での両替が心配な方は、多少レートは悪くなるもののあらかじめ出発前に日本の空港で両替しても良いでしょう。
また、ホテルの中にはWi-Fiが使えるところもありますが、速度が十分ではないところもあるので、できる限り事前にレンタルWi-Fiを手配しておくと安心です。
海外旅行に行くとなると心配なのが治安ですが、ランギロア島に限ったことではなく、タヒチは基本的にどこも治安が良く、安心して過ごすことができます。もちろん、海外ということもあり日本とは異なるので、気をつけるべきポイントは気を引き締めておきましょう。
ランギロア島の過ごし方
4泊6日でランギロア島に行く場合のモデルケースについてご紹介します。
1日目に日本を出発したら直行便でタヒチに向かい、国内線でランギロア島に移動しましょう。ランギロア島に到着したらリゾート内や、リゾート周辺の散策を楽しんだりするのがおすすめです。
2日目~3日目は村でのショッピングや、地元レストランでランチ、ディナーを楽しんでみてはいかがでしょうか。ピンク色のビーチが広がるピンクサンドビーチは、ボートで片道2時間ほどかかるので、スケジュールを考える際には所要時間についても確認してみてください。
ダイビングやモツピクニックのほか、海で釣り体験をするのもおすすめです。
ランギロア島ならではのお土産としては、先述した環礁ワインのほか、濃厚さが特徴的なランギロア産ハチミツも喜ばれます。希少性が高いためなかなかお店で見つけられないこともありますが、見かけた際には手にしてみてはいかがでしょうか。


帰国日のフライトは早朝なので、4泊6日で行く場合は4日目にはランギロア島のホテルをチェックアウトし、タヒチ島に移動して宿泊しましょう。タヒチ島ではお土産探しを楽しんだり、街を散策したりするのも良いですし、夜にはルロットと呼ばれる屋台に出かけるのも人気です。
5日目はホテルをチェックアウトしてファアア国際空港からタヒチを出発、日付変更線を通過し6日目に日本に到着することになります。
ランギロア島に住んでいる人たちはとても親切で、旅行者の心を温かくしてくれるのが魅力です。心からのおもてなしが用意されているのも、ランギロア島にリピーターが多い理由といえるでしょう。